スウェーデン式サウンディング試験から許容支持力を算出し、べた基礎・布基礎を選択する

瑕疵保険制度によって地盤の許容応力度は調査会社が算出してくれます。
ただ、計算自体はとてもシンプルなのでダブルチェックの意味でもササっと計算して敷地の地盤状況を把握しましょう。

基礎の種類は地盤の長期許容応力度による

建築基準法によると地盤の(長期)許容応力度が
・20KN/㎡未満の場合、杭基礎
・20KN/㎡以上30KN/㎡未満の場合、杭基礎またはべた基礎
・30KN/㎡以上の場合、杭基礎またはべた基礎または布基礎
としなければなりません。

要するに地盤の許容応力度が20KN/㎡以上あれば、べた基礎を計画できます。

地盤の許容応力度の計算方法

地盤の許容応力度はqa=30Wsw+0.6Nswという公式で求めます。
Wswは調査ポイントの荷重。 Nswは基礎の底部から2m以内のサウンディング試験における半回転数です。

スウェーデン式サウンディング調査結果

上記の調査ポイントを例にすると
no.2=30×1.00+0.6×4=32.4
no.3=30×0.75+0.6×0=22.5
no.4=30×0.75+0.6×0=22.5
no.5=30×1.00+0.6×12=37.2
no.6=30×1.00+0.6×16=39.6
no.7=30×1.00+0.6×16=39.6
no.8=30×1.00+0.6×12=37.2
no.9=30×1.00+0.6×4=32.4

(32.4+22.5+22.5+37.2+39.6+39.6+37.2+32.4)/8=32.9
この調査ポイントの地盤の長期許容応力度です。

スウェーデン式サウンディング試験は5ポイント以上調査するので、各ポイントの最小値がその敷地の長期許容応力度になります。

上記敷地の許容応力度が32.9kNだった場合、20kN以上なので、べた基礎を選択できます。地盤改良や杭工事が必要な地域は多々ありますが、計算自体はとてもシンプルですよね。

さらに細かい条件はたくさんありますが、基本となるスウェーデン式サウンディング試験から許容支持力を算出する計算は以上です。

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