24時間換気とは機械設備を設置して居室の空気を必要回数以上入れ替えること

24時間換気とは機械設備を設置して居室の空気を入れ替えることです。
住宅の居室には2時間で空気が入れ替わる能力(0.5回以上/1時間あたり)の機械設備を設置します。住宅以外の居室は約3時間です。

24時間換気はホルムアルデヒド(VOC)発散建築材料と関連して設置が義務化されていますが、近年の建築材料はF☆☆☆☆(フォースター)と呼ばれる規制のない材料をほぼ100%使用するので、有害物質の排出という目的は薄れています。

24時間換気の種類

換気方式には第一種換気・第二種換気・第三種換気があり、住宅には第一種換気と第三種換気を採用します。第一種換気は給気・排気とも機械設備で行います。第三種換気は排気のみ機械設備を設置することで、給気口から空気を引き込みます。

それぞれの換気方法にダクト式とダクトレス式があるので、換気計画を考慮して住宅を計画する必要があります。第一種換気と第三種換気を組み合わせることも可能です。

コスト・メンテナンス性は第三種換気が優れていますが換気効率は第一種換気が優れています。熱交換機能付きの機器設置を前提に冷暖房計画と一緒に計画しましょう。

効率的な換気には気密が大事

室内の空気を効率的に換気するためには住宅の気密性が大切です。
24時間換気とは室内の空気を機械的に吸い出す(排出する)ので換気経路に穴があると計画通りに空気が動きません。穴の開いたストローで水が吸えない状況と同じです。

24時間換気の計算例

天井高2.4mの6帖の居室を換気する場合
面積:3.64m×2.73m=9.94㎡
容積:9.94㎡×2.4m=23.86㎥
排気機の有効換気風量:50㎥/h
50÷23.86=2.09回/h⇒1時間で2回以上なので適合

天井高2.4mの6帖の居室に50㎥/hの排気機を設置すると30分間で(1時間で2回)空気が入れ替わる計算になります。

換気のための窓は必要

建築基準法28条-居室に設ける換気のための窓は24時間換気設備とは別に必要です。各居室の1/20以上の有効窓面積を忘れずに計画しましょう。

バランスの良い換気計画を

換気計画にはコスト・メンテナンス性・敷地の気候・建築主の要望など検討事項はたくさんありますが、何よりもバランスの良い換気計画が大切です。

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