プレキャストコンクリートべた基礎を見て思う|新しいモノの採用に迷うワケ
日頃から工事効率の上がる方法・建物精度の上がる製品を使おうと思っています。新しい方法や製品を使うコトで工期短縮や建物性能の向上が期待できるからです。
プレキャストコンクリートべた基礎工法のスゴさ
先日、住友林業からプレキャストコンクリートべた基礎工法の発表がありました。
通常、建物の基礎部分は『鉄筋を組む』→『型枠を建てる』→『コンクリートを打つ』という工程を経て完成します。文字で書くのは簡単ですが、天候の影響を受けながら精度の高い基礎をつくるのは大変です。
その大変な工事を工場生産してしまうのが、このプレキャストコンクリートべた基礎工法です。全部ではありません。上の画像の立ち上がり部分だけです。
工場で作ったコンクリートを現場に運び込むので、効率・精度が飛躍的に上がります。今のところ一般販売の発表はありませんが、ぜひ採用したいですが、迷いが出るの事実です。
目が届く製品を使うコトの大切さ
上画像はコンクリートを打つ前の基礎です。鉄筋の太さ・間隔までチェックできます。
以前、販売済みのボード材が不燃性能を満たしてないという問題がありました。設計事務所にとって、カタログが間違ってるという事態は恐ろしいコトです。原因はどうであれ違法な建物を建ててしまうコトになるのですから。
カタログを信じられなくなったら設計なんてできません。ただ、建主さんの住まいには確実なモノを使いたいんです。できる限り自分の目が届くモノを使いたいんです。だから新しいモノを見ると悩んでしまう。本当に信用できるのか、と。