床面積・耐震等級・外皮計算など木造軸組工法の面積の考え方
木造住宅の面積の考え方は検討する内容によって、それぞれ異なります。壁芯・外壁面・仕上げ面など建築特有の考え方がネックです。
床面積とは
床面積とは建築基準法で規定する基本的な面積のことです。壁の中心線で計測するので、柱のサイズや仕上げ材がサイズによって部屋の広さは微妙に変わります。また、壁の中心とは言っても”床”面積なので吹き抜けなど床がない部分は除外します。
耐震等級を検討する性能表示の床面積
こちらの床面積も中心線で計測しますが、基本的な考え方が異なります。1階の床面積は2階の梁で囲まれた部分を指し、2階の床面積は小屋レベルの梁で囲まれた部分を指します。これは、「2階の床を支える1階部分の強さを検討する」という意味があり、2階の吹き抜けやバルコニーも1階の面積として計算します。
風圧力に関する面積
風圧力に関する検討をする際は建物の見付(みつけ)面積を計測します。見付面積は壁芯ではなく、外壁面から外壁面とします。風圧力に関する検討は建物の大きさに対する耐力壁の計算のため、壁芯ではなく建物の大きさを計測するワケです。
外皮計算の場合
外皮性能とは建物の断熱性・遮熱性をはかる基準です。外皮計算の特徴は断熱部分と室内の境界で長さや高さを計測すること。外壁・床・天井を断熱した住宅の場合、横方向の壁芯・縦方向の床から天井までの距離で囲んだ部分を外壁の面積として計測します。
建築の計算書には「1階面積」や「南側外壁面積」と記載されていても異なる場所を指していることがあります。そんな時に参考になれば幸いです。