住宅に使用する木材にも性能があります

jas
近年は省エネ法の改正や低炭素住宅の誕生などで建物の断熱性・遮熱性が注目されていますが、構造物の基本である木材にも強度に関する性能があります。

JAS材と無等級材

住宅に使用する無垢の木材はJAS材(日本農林規格に適合する木材)と無等級材があります。JAS材は更に目視等級と機械等級に分かれています。機械等級は試験等を行い強度をチェックするため、より高い精度で木材の強度を設定しています。

強度のある木材は同じ長さでも小さいサイズを使えるので、コスト的にも施工性の面からもメリットが出てきます。

残念なことにJAS材は少ない。もしくは需要が少ない。

3階建建物には構造計算が義務付けられるため、強度の確かなJAS材が自然と流通しそうですが、集成材の普及・一定規模の2階建住宅に構造計算が不要であること・JAS認定の費用などの理由から市場に出る木材の多くは無等級材になっています。

無等級材と言ってもヤング係数や含水率をチェックした木材は流通しているので劣っているワケではないのですが、不安が残るのは確かです。構造に関する制度にも変化が起き、断熱性能のような盛り上がりが起きるといいな、なんて考えています。

Copyright (C) マドリデリ1級建築士事務所 All Rights Reserved.